タイトル画像_急須とお茶の関係

 

こんにちは。hamon管理人のUです。

浜松出身のわたしが、お茶との出会いからhamonオリジナル商品ができるまでを伝えていく「わたしとお茶」のコラム、第五話です。
第四話はこちら↓

ME CHA(meet cha)vol.4: わたしがお茶を飲む理由 後編

前回は、わたしがお茶を飲む理由として、お茶の成分と健康効果についてお話しました。今回は、急須でいれるお茶の良さをお伝えできればと思います。

 

急須でいれたお茶とペットボトルのお茶の違い

日頃、お茶はペットボトルのものをよく飲む方も多くいらっしゃると思います。急須でいれたお茶を飲み慣れている方にとっては、お茶の味の違いが際立っていると感じますよね。そもそも、使用される茶葉や抽出方法が違うので、抽出される成分量や味わいに違いが出ます。急須でいれるお茶のほうが美味しいと感じるわたしは、その理由を改めて知ることができました。

ペットボトルのお茶

 

使用される茶葉

急須でいれるお茶は、家庭によって使用する茶葉の価格帯はさまざまですが、100gあたり500円程度のお茶が多いと思います。これは、加工されていない荒茶の段階で、1キロあたり2,000円近くします。それに比べ、ペットボトル用の茶葉は、荒茶1キロあたり300-900円のものが多く、二番茶・三番茶や茎、くき茶を使用していることがわかります。もちろん、国産の茶葉だけでないこともありますので、茶葉の品質としては、急須でいれる茶葉に比べて低くなります。

三番茶の茶葉_あまりあざやかな色ではありません

 

抽出方法の違い

ペットボトルのお茶は、品質の低い茶葉を使用し、かつ、茶葉の使用量も3分の1以下であっても、美味しく飲めます。それには、温度や抽出時間を工夫したり、抹茶を入れて味を良くする等の美味しさを引き出す独自の企業努力があります。
これに対して、ペットボトル用に使用されるような低価格帯の二番茶、三番茶などを急須で淹れてみると、番茶特有の臭いや苦み・渋みが強く、風味が損なわれたお茶だと感じます。たまに、サービスエリアや社員食堂の無料給茶機のお茶が美味しくないと感じるのは、こういった低価格帯の茶葉から作られる粉茶を使用し、熱湯を注ぐ、といった急須と似た抽出方法だからかもしれません。

抽出される成分と味

肝心の味はというと、実際に急須でいれた一煎目のお茶は、旨味と呼ばれるアミノ酸がペットボトルのお茶に比べて5倍以上も含まれているそうです。これは、一煎目には劣りますが二煎目もペットボトルに比べ5倍程度も高い数値だそうです。
渋みなどのタンニン成分として、急須でいれるお茶は、ペットボトルのお茶と比べて、ポリフェノール量で1.4倍多く、カテキンは2.5倍多いようです。ペットボトルのお茶は、抽出してから手に届くまでの過程で時間経過しているため、カテキンなどは、酸化などで別の成分に変化していると考えられます。(カテキンでなくなっても別のポリフェノールとして残っている等)カテキンは、苦みや渋みが割と強いので、カテキンの量が減ったペットボトルのお茶は、苦みが少ない傾向にあるのも納得がいきます。

 

使用される茶葉や抽出方法の違いが抽出される成分に影響していることで味わいが違うということがわかりますね。わたしが「急須で淹れたお茶の方が旨味も渋みも強く、緑茶らしい味を楽しめる」と感じる所以が紐解けました。同時に、急須でいれるお茶のほうが健康効果やリラックス効果が高いとのことで、漠然と緑茶を楽しむだけだったわたしに、美味しく緑茶を飲み続けたいと思わせる決定打になりました。

次回は、美味しいお茶の贈り物をする際に知っておきたいお茶のシーズンについてお話したいと思います。